2次試験対策(2): 質問の作成



トラベルブックやトラベルサイトには、その土地を旅行する人が知りたいと思っていること・知っていると役立つ情報が集約されています。例えば、日本人の方で海外を旅行されたことのある方なら、一度は 『地球の歩き方』 に目を通されたことがあると思いますが、あのシリーズにはまさにそういった情報や口コミが満載されていますよね。私も随分お世話になりました。

と言う事は、旅行者を案内するという立場から見ると、それらに掲載されている情報が答えになるような質問を旅行者はしてくるということになります。具体例を挙げて考えてみましょう。前回紹介した、ウィキトラベルを見てください。

そこでは、まず最初に

Japan, known as Nihon or Nippon (日本) in Japanese, is an island nation in East Asia.

と日本の位置的な概略が紹介された後、項目がRegionsに変わって地方の話に移ります。

Japan is conventionally divided into nine regions, listed here from north to south:

1. Hokkaido

Northernmost island and snowy frontier. Famous for its wide open spaces and cold winters.

2. Tohoku (Aomori, Iwate, Akita, Miyagi, Yamagata (prefecture), Fukushima)

Largely rural north-east part of the main island Honshu, best known for seafood, skiing and hot springs.

3. Kanto (Ibaraki, Tochigi, Gunma, Saitama, Chiba, Tokyo, Kanagawa)

Coastal plain of Honshu, includes the cities of Tokyo and Yokohama.


とまあ、こんな感じで進んでいくわけですが、このような情報はこのウィキペディアだけの特殊なものではありません。ほとんどのガイドブックに用意されています。※1 普通に考えてもそうですよね。例えばアメリカに遊びに行くことを考える場合、初めから特定の都市や地方に行くことを考えていなければ、まず西海岸に行こうか、東海岸に足を伸ばすか、それとも中西部か南部かなどといったように考えますからね。

では、この情報が答えになるような旅行者の質問とはどういうものでしょうか。私自身は、こんな質問を想像しました。

■ 日本は大きく9つの地方に分かれるそうですが、それぞれの特徴について教えてください。

日本への旅行を考えている人が日本の位置がわからないということはないと思うので、これで充分ですね。まあ、もっと良い質問もあるかもしれませんが、取りあえずはこれでよしとしておきましょう。同様にもう1例挙げてみます。ウィキペディアではこの次の項目では主要都市を扱っていますね。私の質問はこうなりました。

■ 友達が金沢に行くことを勧めてくれたのですが、どんなところか教えてください。
(同様に、東京、京都、大阪、広島、長崎、札幌、仙台、奈良についても)

とまあ、こんな感じです。取り立てて難しいといったことはありませんね。

さて、勘の良い方はもう既にお気づきになっているかと思いますが、このエントリーでの課題は、ウィキトラベルの内容に沿って、ウィキトラベルの内容が答えになるような旅行者の質問を書き出していくことです。あまり深く考える必要はありませんから、上に挙げた例を参考にして、まずはどんどん作ってみてください。もちろんノートに書き出しても構いませんが、ワードか何かで書き出しておいた方が後々便利です。私ももう少しやっておきますね。

■ 四国八十八所巡りについておしえてください。

■ 日本の地形や位置は、その歴史にどのような影響を与えたと思いますか。

■ 古墳について教えてください。

■ 奈良時代、平安時代について教えてください。

■ 鎌倉時代とそれ以前の時代で決定的に違うのは何ですか

質問を作る際の注意点は2つ。1つはあまりに細かすぎる質問は作らないこと。これをやり始めるといくら時間があっても足りません。また全ての項目をカバーする必要もありません。大切でないと感じたらスキップしていただいて結構です。このあとの練習では、内容を覚えるだけではなく、質問に答える練習をすることにもかなり時間を割きますから、質問の数は大体300〜500の間で抑えるようにしてください。※2

もう1つの注意点、それは、現時点では答を作らないことです。質問は作りますが、それを全て練習するかどうかはわかりません(人によります)。また、このウィキベディアに書かれた内容をそのまま答えに使わないことも多々あるので、いま答を作ったとしても、かなりの部分は無駄になります。それに割くだけの時間があったら、質問の作成を先に進めてください。

おそらくこの作業だけでまる2日ぐらいかかると思います。大変な作業ではありますが、のちのち非常に重要になってきますので、頑張って作ってください。


※1 例えば、いま私の手元にある 『Eyewitness Travel Guides』 では、日本を2つの都市と7つの地域に分けて、その地域の特色を説明しています。詳しくは読んでみてください。
※2 このウィキペディアの内容では少し足りないものがあります。それは観光資源の情報です。もちろん市販のガイドブックはそこまでカバーしてありますが、ウィキペディアでは別項目として載っているため、多少補充が必要です。それについては次回のエントリーで情報を提供します。

2次試験対策(1): 目標・対象・教材



通訳案内士試験の面接試験に関しては、面接試験(二次試験対策)のエントリーでかなり詳しく自分の考えをまとめておきましたので、既に読まれた方もいらっしゃることかと思います。 そこでも書きましたように、このHPでは基本的に教材を含め具体的な準備はビューワーの方にお任せしています。それは何と言っても、準備をされる方のバックグラウンドや知識・言語能力などによって、効率の良い教材や勉強方法は随分異なってくると考えているからです。

もちろん今でもそれがベストな方法だと思っていますが、通訳案内士試験の準備をされている方、その中でも地方で独学されている方から、もう少し具体的な準備を説明してもらえると助かるのだけど、とお話をいただいた事がありました。確かに私の拙い説明だけでは、具体的にどうしたらいいのかいま一つイメージがつかめないということもあると思いますし、また、あまりにも忙しくて自分に合った勉強方法を考えるだけの時間がない・教材を選べる環境が近くにないという方もいらっしゃるかもしれません。そういったことや、この時期ちょうど二次試験に向けて勉強をされている方も多くいらっしゃるという事を勘案し、あくまで参考としてではありますが、私の考える具体的な2次試験の勉強法・内容について書いてみることにします。

これから数回に渡って書いていく内容は、あくまで私個人の知識やレベルにあわせています。ですので、このHPを読まれている2次試験の受験予定者全ての方に相応しいとは限りません。そういったことなどは、読まれる方自身がシビアに判断して、取り入れるべきところは取り入れ、必要ないところは採用しないなどしてください。

今回はその初回ということで、目標と前提、教材について簡単に話をします。

■ 目標 ■

端的に言えば、「通訳案内士2次試験(面接試験)に合格するだけの語学スキルをつけること」ということになりますが、もう少し具体的に言うと、日本に関する事象や情報について、案内を必要とする外国人旅行者に必要な形・ターゲットとする言語で提供(=説明)する力をつけること、ということになると思います。その為の具体的な練習方法を紹介していきます。

■ 対象 ■

これから話をすることの多くは、『説明する』 ということに対する戦術・実践の話がメインになります。言い換えますと、これから話す勉強法は、自分の知っていることや考えをターゲットとする言語で問題なくアウトプットできるレベルにある人だけが対象です。実際の練習でも、ターゲットの言語で話すことに焦点をあてないことも多いですから、残念ながら前提とするレベルに達していない人は、必ず他の練習方法で勉強してください※1

■ 教材 ■

以前のエントリーでも書きましたように、実際に私が個人で準備をするなら洋書のガイドブックを使って練習していきますが、ここでそれをしてしまうと、使用するガイドブックが手元にない人には何の役にも立ちません。私の目的は特定のガイドブックの販売に貢献することではありませんし、むしろできるだけお金をかけずに勉強する方法を勧めていきたいと思っています。それらのことを考えて、ここでは以下のサイトの内容を使って勉強していくことにします。私のやり方を実践してみようという方は、次回のエントリーを読む前に、ザッとで良いので目を通しておいてください。

WikiTravel
http://wikitravel.org/en/Japan


幸いなことに英語以外の言語にも対応していますので、英語以外で受験される方も参考にしてみてください (残念ながら、内容量は各言語によってかなり開きはあります)。また、私のやり方を実践しないという方でも、参考サイトとして知っておかれるとよいでしょう。

但し忘れないでいただきたいのは、ウィキぺディアの性格上、内容に全幅の信用がおけるかは疑問だということです。ですので、私の方でその事についての責任は負いかねますので、予めご了承ください。またウィキトラベルの内容についての疑問や問い合わせもご遠慮ください。

では、今回はこのくらいで。次回をお楽しみに。


※1 そのような方たちには、別のエントリーで勉強方法を紹介することを予定しています。

フェイルセーフ

山陰海岸国立公園

2次試験の合格に向けて必要な事については、これまでのエントリーでほぼ書き尽くしたつもりです。ただ1つだけ気になっているのは、「もしも」 といった場合です。あまり必要になることはないと思いますが、備えさえあれば安心できる事もあると思いますので、このエントリーでは少しその事に触れておきたいと思います。

面接で1番困るのは、質問に答えられなかった場合です。そういう事がないように準備をするわけなのですが、実際の面接でそういう状況に陥ってしまった場合はどうしたらよいのでしょう。具体的な例をあげて考えてみましょう。

たとえば面接で「根付 ※1」 について説明を求められたとします。「根付」 そのものが何かを知らなかった場合を想定してみてください。

おそらく1番してはならないのは、会話を止めてしまう事です。無言で考え込んでしまう。これだけは絶対に避けてください。それはそれとして、この場合、普通なら素直に「知りません」 と言えばよいのでしょうが、面接のような場合、なかなかそうは言いにくいものです。ですが、どうしようもない場合は仕方がありません。減点は免れませんが、正直にそう言いましょう。

但し、そうは言っても、そのまま「知りません」 で終わってしまうのは考えものです。たとえ答えられなくても、あまり印象を悪くしたくはありません。そういう時は質問してみるという手があります。たとえば、こんなレスポンスはどうでしょう。

「根付ですか。いや、ちょっと知らないんですけど、どこで聞かれたのか教えていただけませんか。」

面接では試験官もできるだけ会話を成立させようとしていますから、答えに窮した時はある程度のヘルプはしてくれるはずです。しかし、ただ相手のヘルプを待つのではなく、こちらから質問する事によって相手が手を差し伸べやすい状況を作ってあげるのです(あ、これも前に話した会話のコントロールですね)。結果として「やっぱりわからないです。不勉強ですみません」 というような事になったとしても、相手の質問をできるだけ理解しようと努めているわけですから、減点の幅も小さくなるはずです。

考えてみると他にも逃れる方法はいく通りもあると思います。「緊張して、ちょっと度忘れしてしまいました」などというのも、あまりいい答えではないと思いますが、答えに窮しているという間の悪さを少しは解消してくれます。いずれにせよ、時間が許せば、そういった場合を想定したレスポンス方法も考えておけばいいでしょう。まあ、準備に10分もかかりませんしね。

わからないついでに言いますと、面接では明らかに間違いである事さえ言わなければ大丈夫ですから、勝手に話を作って話す事もできます。たとえば、あるお寺について説明を求められた場合、

「あ、そういえば、最近読んだ新聞でお堂の裏から埋蔵金が出たということでしたよ。金額はそれほどでもなかったんですが、小判の状態がよくて、専門家もびっくりしていたそうです」

と言ったとしても、面接官にはその話の真贋は判定できないはずです。逆にあなたが、あたかもとっておきの情報を提供したかのように話せば、逆にプラスになるかもしれません。ピンチをチャンスに変えるのも、あなたの腕次第です。

と、ここまで色々と書いてきましたが、最後にもう一言だけ。

正確な数字はわかりませんが、2次試験においては、受験者の半数以上の人が合格します。ということは、よほどの事がない限り合格できるという事です。※2

たとえ面接中にわからなかった問題があったとしても、充分に取り戻せます。絶対に途中で諦めないで、面接の部屋を出る瞬間まで粘りたおしてください。

あなたならきっと大丈夫です。


※1 根付とは、昔の人が印籠とかタバコを腰に下げる時に、帯に挟む紐の先につけて滑り止めにしたものです。
※2 JNTOが発表している数字には、去年1次試験に合格した人の数字が入っていませんから、正確な倍率はわかりません。


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合格の為の3つのヒント

吉野熊野国立公園

ここで説明している2次試験対策を実行している人は、ターゲットとする言語での会話に不自由していない人だと思います。ですので、基本的にはこれまでのエントリーで説明した練習をこなしていけば普通に合格すると思いますが、合格を確実にするために役立つテクニックを紹介します。


面接で日本の事象について説明を求められた時に、1番怖いのは説明できない事です。それを避けるにはどうしたらいいでしょうか。

例えば 「お蕎麦って何ですか」 と聞かれた時に、buckwheat noodles(蕎麦) という単語を知らなければ、かなり苦労すると思います。「麺の一種で、うどんと違い少し黒っぽい色をしていて。。。」 等と説明することも可能でしょうが、なんともキレがありません。やはり 「蕎麦」 = 「buckwheat noodles」 としておいて、追加で説明加えていくのが手堅いやり方です。ただ、先のエントリーでも書きましたが、追加の説明の部分は自分の言葉で加えていけば良いので、ここでキーになるのは対訳が出るかどうかです。

そのためには、先に作った日本の事象のリスト以外に、もう少し範囲を広げて日本の事象のリストを作り、それに1語ないしは数語の対訳をつけて覚えるといいでしょう(長々とした説明は必要ありません)。

例えば、「重陽の節句」 といったものの説明を求められる事は少ないとは思いますが、もし訊かれる事があった場合、「That's Chrysanthemum Festival」 とさえ言えれば最低限の説明になります。そこからは 「菊は日本ではすごく好まれて、皇室の御紋としても使われていますよ」 とか、「私の住んでるところでは関連した行事はあまりしませんね」 などと内容の説明以外で切り抜けていくことができます。

少し語彙を増やしておくだけで、いざという時に大きな助けになる事がありますので、余力があれば勉強しておきましょう。


2次試験では、いくつかの問題が出されます。その全てにパーフェクトに答えられればベストですが、時にはあまりよく知らないものや説明しづらいものに出くわす事もあるでしょう。そんな時でもうまく会話を回していくコツは、こちらからの質問です。自分の得意な質問では積極的に質問をして話をふくらませ、逆にあまり得意でない部分では手短に済ませてぼろが出ないようにします。

たとえば、あなたが日本のお城に多少詳しかったとします。面接で日本のお城のお薦めを聞かれたとすると

「個人的には姫路城がお薦めですね。。。(姫路城の概要を説明)。。。いままでどこかの日本のお城に行かれた事ありますか」

「(面接官)大阪城はありますけど、姫路城はないですね」

「そうですか。実は大阪城や他のお城の多くは戦争や災害で被害を受けた後に建て直されたものなんですけど、姫路城は昔建てられたままのオリジナルなんですよ。。。(続く)」

などと、ウンチクを加えて展開していけば、会話の長さをコントロールできます。

もちろん面接者のタイプによっても違う(特に日本人がメインの質問者だと嫌がる可能性もあると思います)ので見極める必要はありますが、一般的に外国人の方だと 「質問してくるという事は、こちらに興味を持っていることだ」 と解釈してくれますから、プラスに動くはずです。

こういうふうに会話を膨らませられるところが何箇所かあれば、面接の8分間はアッという間に過ぎてしまうと思います。面接の練習の時も、ここは会話を広げる、ここは広げない、など意識して練習してみましょう。


英語で話すと緊張する、という人がいますが、本当に英語だけが理由でしょうか。以前私は学生の面接をする事が多くあったので、面接で緊張してしどろもどろになってしまう人をたくさん見てきました。ですので日本語であっても、改めて話をするとなると、普通はすごく緊張してしまうものなのです。

これに慣れるには、ある程度場数を踏むのが一番早いと思います。とは言っても、わざわざ語学を専門に教える講師の先生に高い月謝を払って見てもらう必要はありません。友達や家族に手伝ってもらって練習するだけで、大きなヘルプになります。

自分の作った日本の事象のリストを相手に渡して、質問してもらいます。それに大して答えていくという練習をします。日本語で構いませんが、慣れてきたらあなたは英語で答えるようにします。できればセッティングも面接のように机を挟んでするといいでしょう。

前にも書いたように、たとえ高いお金を払って授業を受講しても、すぐに英語の力がついたり、面接のセッテイングに慣れることなどありません。それよりは友達や家族に協力してもらうなどして、数多く練習する事です。そしてその際には、受けた印象や思いついたことをドンドン話してもらうといいと思います。英語は理解できなくても、言葉につまりすぎだとか、暗記した事をしゃべってるみたいだとか、自分で客観的に見れなかった部分についてのアドバイスがきっと出てきます。そしてそれをまた練習の中で修正していってください。

少し長くなりましたが、これら3つまで練習しておけば、本番はまず大丈夫でしょう。頑張ってください。※1


※1 言い忘れましたが、「通訳案内士になりたい理由」 はちゃんと用意しといた方がいいでしょう。よく 「外国との交流の掛け橋になりたい」 という人がよくいますが、個人的にはあまりお薦めしません。言うにしても、もっと具体的に話をしてください。でなければ 「たいした理由はありません」 と自ら語っているようなものですので、注意してください。

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クライアントと会話

伊勢志摩国立公園

さて、ここではあなたの意見・説明・推薦するものを聞かれるパターン(以前のエントリーで書いた、試験に出る4つのパターンのうちの2番)について解説します。

2次試験で頻出の問題として、あなたの意見・推薦を求めてくるものがあります。たとえば、「ショッピングに行きたいのだけど、どこがいいですか」 とか、「スキーをするにはどこが一番いいでしょう?」 といった類の問題がそうです。私自身も面接で 「和食を食べたいんだけど、どこがお薦めですか」 と聞かれました。

確認のためにも一度過去問をサラッと見て、大体どのような事が聞かれるのかだけは把握しておいてください。見ていただくとすぐわかると思いますが、質問自体は難しいものではありません。練習にもそれほど時間はかからないでしょう。先のエントリーでもしたように、自分で外国人の旅行者が興味を持ちそうなことのリストを作って、それに対して答える練習をしてください。

但し、ここで注意してもらいたいのは、知識の押し売りをしてはならない という事です。

たとえば、あなたが案内していたクライアントが、そろそろ夕御飯を食べたいと言い出したとしましょう。次のように答えるのはどうでしょう。

「じゃあ、『みしま亭』 がいいですよ。あそこの天ぷらはものすごく有名ですからね。値段は張りますけど、雰囲気もいいし最高です。ここからだと電車で行くのは少々不便なので車を拾いましょう。タクシーだと3、40分ぐらいですよ」

一見、この回答には問題がないように見えますが、実際このように答えるには、いくつかの前提条件が必要になります。あなたのクライアントが日本的な料理を食べたいということ、油ものなどを気にしない(もしくはそういうものを食べたい気分である)こと、美味しくて店の雰囲気がよければ値段は気にしないということ、食事までまだしばらく待てるということなどです。

もしそういう事を確認せずに、単にあなたの調べてきた店がそれだから、という事で提案したのなら、それは問題です。通訳案内士という仕事は、外国語という技能は使いますが、本来は旅行客をもてなす仕事です。相手が求めるものを正確に感じ取り、時には話しの中で明らかにして、相手が満足させるものを提供しなければなりません。

そのことは基本的には通訳案内士の2次試験でも変わらないと思います。会話を先へ先へと進めることよりも、きちっと相手のニーズに沿うような情報を提供することです。そうすることで、単に知識をひけらかしたり英語の能力を見せるだけにとどまらず、この人は相手をもてなすことができるな、とみなしてもらえます。

その為には、相手から必要な情報を引き出すこと。一方的な情報提供ではなく、会話する事を心掛けてください。面接官にもよるかもしれませんが、少なくとも私の面接を担当してくれた方は、私が問いかけするのを、非常に好意的に見てくれたと思います(具体的には、「何か食べられないものはありますか」 とか 「お酒も飲めるようなところがいいですか」 といった事などを聞きました)。でも、日本語で考えてもそうですよね。相手の話を聞かない人は、やはり尊重されません(笑)。

ですので、あなたの意見や推薦を聞かれるタイプの問題の練習をする時には、必ず会話として必要な情報を引き出すのを意識して練習してください。わからなければ、普段自分が家族や友達とどんなふうに会話しているかを考えるといいでしょう。たとえば 「飲み会計画してよ」 と言われたら、「いつがいい」 だとか、「会費はいくらにする」 「誰に声かける」 などと、いろいろ話をしているはずです。それと同じように会話を作ることを心掛けてください。

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試験に向けた基礎練習

南アルプス国立公園

先の2回のエントリーでは、一般的な2次試験対策の問題点について書きました。今回からは、2次試験にむけての教材や効果的な勉強方法、面接でのテクニックなどについて解説します。

まずは外国人旅行者が興味を持つ日本の事象についてのリストを作ります。とは言っても、そんなのわからない、という人がほとんどでしょう。もちろん勝手な想像はできますが、それが正しいという根拠はどこにもありません。そこで私としては、洋書のガイドブックを購入する事をお薦めします。

みなさんが外国に行く時もそうするように、日本に旅行にくる外国人も大抵ガイドブックを持ってきます。それらの本の中には、観光スポットやショッピングなどといった情報だけでなく、外国人の彼らが興味を持つ日本の事象についても紹介しているものがあります。※1  それらにサッと目を通してみて、自分で説明できるようになっておいた方がいいと思うものを簡単にピックアップしてください。もちろん日本語で構いません。

そしてそれらについて、日本語で説明してみてください(英語ではありません)。自分がガイドだったらどんな事を言うだろうか、と想像して、10〜15秒ぐらいで説明してください。それを繰り返します。その事である程度の知識を身につけるのと、説明する事に慣れるようにします。

ただその時に、辞書に載っているようなたぐいの説明ではなく自分の言葉で説明するようにしてください。たとえば 「初詣」 について聞かれたなら、「その年初めて社寺に参詣すること」 と説明したあとはどんなふうにも説明できます。「初詣に行くと、神前でお賽銭をして、鈴を鳴らして、二拝二拍手一拝するのが普通です」 といった追加の説明もいいでしょうし、「ここらへんだと、伊弉諾(いざなぎ)神社が一番有名ですね。毎年20万人ぐらいが参拝するそうです」 と地域の話にもつなげることができます。他にも 「初詣は女の子にとっては晴着を着る数少ない機会なんです。だから美容室とかは元旦の早朝から予約でいっぱい! いつも大変なんです」 などのように個人的な話に展開することもできます。

繰り返しになりますが、説明はいく通りにでもできるのです。あなたとクライアントにとって一番実りのあるものを提供できるように考えてみてください。

日本語で言いたいことが固まったら、その説明に慣れるまで繰り返し練習します。そしてその説明を英語でするにあたって、知っておく必要のある英単語や表現を調べておきます。

例えば、私の2次試験対策のメモにこういうのがありました。

・台風 ← 最大瞬間風速 velocity of the wind (動 reach)

これは、「台風」 について聞かれた時にどう答えるか考えていた時のものです。台風が熱帯性の暴風雨であることを説明し、そのあと最大瞬間風速が50メートルを越えるようなことがあると話そうと思っていました。実は数年前の台風で近所の家のトタン屋根が飛んできて私の家の前の電柱に引っ掛かかる、という出来事があったので、面接官が興味を持ったようなら、そのエピソードを紹介するつもりでいました。その為に用意していたものです。

このようにして集めた単語や表現は、必ず暗記するようにしてください。そうすることで、日本の事象について、自分の言葉でどんどん説明できるようになってくるはずです。


※1 個人的には『National Geographic Traveler Japan』がお薦めです。写真が素晴らしく内容も気に入っています。『Eyewitness Travel guides Japan』 も勉強には使いやすいです。ただ、他にもいい本がたくさんありますので、自分の好みとレベルにあわせて選ぶと良いでしょう。

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試験に出るパターン

白山国立公園

先のエントリーでは、何故一般的な通訳案内士試験2次対策が役に立たないかという事について書いてきました。特に日本の事象を説明した参考書については

・ 書かれている説明の信憑性に疑問がある。
・ 実際にその説明を使える場面があまりない。

という事を述べてきました。ただ、実を言うと理由はそれだけではなく、もう2つあるのですが、そのうちの1つは面接試験で出される問題の傾向と関連していますので、まず問題の分析をしてから説明する事にします。

では、面接試験の問題の傾向を見てみましょう。面接試験で出される問題は、ウォーミングアップの為の質問は別として、4つに大別されます。昨年、一昨年の問題の中から具体的に見てみましょう。


・ うどんと蕎麦の違いは何ですか。
・ 除夜の鐘は何故108回鳴らすのですか。
・ 鎌倉にはお寺が多いのは何故ですか。

・ お薦めの温泉を挙げてください。その理由も話してください。
・ あなたが思う、日本に1番影響を外国人が誰だか教えてください。

・ 観光案内中、バスが渋滞に捲き込まれました。あなたならどうしますか。
・ お客さんが新幹線に乗り遅れてしまいました。どうしたらいいですか。

・ どうして通訳案内士になりたいと思ったのですか。
・ あなたの考える、良い通訳案内士の資質とは何ですか。

1のカテゴリーの問題は知識を問われる問題ですが、2〜4は個人としての意見や説明を求められるものです。言い換えますと、面接試験で問われる問題の多くは、あなた自身の事を聞かれるのです。丸暗記した知識ではありません。これが3番目の理由です。

4番目の理由は、正しい答えはいくつもある、という事です。 ※1

参考書などを読むと、そこで書かれている説明の多くには著者の主観が入っています。そしてそれらは、私やあなたの個人的な主観と異なる場合が多々あるのです。例をあげてみましょう。たとえば 「雑煮」 ひとつを取ってみても、私の田舎では参考書に書かれているように正月に食べるものではなく、大晦日に食べたりします。「天ぷら」 だって、つゆで食べるより大根おろしと醤油で食べる事の方が多いです。このように地域や習慣によって違いがあるのは当たり前であって、面接官もそれを正しいとか間違いだとかは判断できないはずです。

そうなると、参考書に書かれたものを丸暗記するという事は、わざわざ他の人が書いた実際の自分に則さない説明を覚えて使おうとすることになります。そんなことが大変なのは火を見るより明らかですし、そもそもこういうものを暗記したとしてもなかなか応用もききません。説明に必要な単語や表現は覚えてもいいけれども、説明事態は自分の言葉で組み立てる。結局はこれが1番早くて役に立つのです。

と、思わず説明に力が入ってしまいましたが、こうやって批判ばかり書いていると、どこかの業者の回し者だと言われてしまいそうなので、このぐらいにしておきます。次のエントリーでは、具体的な教材と練習方法について解説します。


※1 もちろん間違った答えというものもあります。たとえば、「富士山に行きたいんですけど、東京から新幹線で行けますか」 という問いに対して、「富士山は北海道にあるので、飛行機でしか行けません」 と答えるのは明らかな間違いです。

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準備に必要なことは?

中部山岳国立公園

先のエントリーでは、2次試験での課題について説明しました。繰り返しになりますが、語学のレベルがある一定以上に達している人にとって、面接試験での最大の課題は、日本の事象について説明するだけの知識がないことと、説明自体の経験がないことです。では、それらの課題をクリアするためには、どうしたらよいのでしょうか。ここでは、対策校の模擬面接と市販されている教材について検証します。

通訳案内士試験の2次対策と言うと、大抵の人は2つの事を思い浮かべます。それは、1)通訳案内士試験対策を実施している学校で模擬面接を受ける事、2)日本の事象について説明された参考書を丸暗記するという事です。しかし、それらの効果については、私は大きな疑問があるように感じられてなりません。

まず、1)の模擬面接ですが、大抵の学校では40〜50分の授業を外国人の講師の方が見てくださるようです。実際の試験のような面談のシチュエーションで、過去に使われた問題かそれに類似した質問をされ、受講者がそれに答えるという約10分ほどのセッションを何度か繰り返します。そのセッションの合間合間で気づいた事をアドバイスしてもらう、というのが一般的なようです。※1

こういった講座の宣伝には、「この講座の受講なくして合格なし!」、みたいな事が大きく謳われています。しかし模擬面接授業が50分だったとして、そのうちの大半の時間は生徒が質問に答えているわけです。つまり指導にあてられる時間はほんの10分ほど。それだけの時間で、受講者みんなの英語力が見違えるように変わる、などという夢のような事が本当にあるとは到底思えません。

そんなふうに見れるようになるとわかってくると思いますが、この授業で受講者が得られるものは、大きく下の2つしかありません。

2次試験受験者の多くが受けるようなので、自分も受けておくことで安心感を得られる
外国人の講師の方に褒めてもらう事で、自信が得られる

もちろん、テストの形式に慣れることや自分では気付かなかった点を指摘してもらえるといった利点もあるでしょう。しかし宣伝などに惑わされて盲目的に受講するのはやめた方がいいと思います。あなたがお金に使い方に注意しているなら、自分が払ったお金に対して何を対価として得られるか、という事を考えるはずです。対策校はあの手この手で心理的な揺さぶりをかけてきますけれども、ここは基本に立ち返って、本当にこの講座があなたの必要としているものを提供してくれるかどうかを考えてみてください。その上で受講するかどうかを決めましょう。

参考書の丸暗記についても私は否定的です。多くの人が深く考える事もなく、受験者の多くがしているようなので必要だと思いこんでいます。このあと詳しく説明しますが、残念ながら市販の試験対策用参考書を丸暗記しても、あまり試験の助けにはなりません。わざわざ自分から合格のハードルを上げているようなものです。

誤解しないでいただきたいのは、暗記そのものが悪いと言っているのではありません。特に語学教育(母国語を含む)においては、ある程度のパターンや表現の暗記は必須だと私は考えます。但し、何を何の為に暗記するかは慎重に考えなければなりません。受験する人はみな、その学習能力にも時間にも限りがあります。ですので必要でないものや、実際に使う事のないものを丸暗記する必要はないのです。

たとえば私の読んだ参考書では、説明の信憑性を疑うようなものが少なからずありました。実際に調べてみても諸説があり、現時点では本当のことはわかっていません。このように真偽の程がわからないものを、わざわざ覚えるだけの意味はあるのでしょうか。

別の例を挙げましょう。その参考書には 「自動販売機」 の説明が載っていました。先程の話とは違い、その説明自体に疑問はありません。しかし、私にはその説明を実際に使う場面が想像できませんでした。まず日本に旅行にこられるような方(それだけの経済的余裕がある方)が 「自動販売機」 を知らないはずはありません。もちろん会話の中で自動販売機の事が話題になることはありえます。たとえば

旅行者: 昨日秋葉原に行った時、自動販売機でおでんを買っている人を見ましたよ。

案内士: そうですか。私は買ったことないですけど、確かに買ってる人いますね。

旅行者: 日本では自動販売機で色んなものが買えるんですね。

案内士: ええ、最近ではストッキングやハンドバッグなども買えますよ。


これなどは充分ありえる会話です。しかし、それでも 「自動販売機」 そのものの説明をする必要ないですよね。そうなると 「自動販売機」 の説明を丸暗記する理由がないのです。そのように、どう考えても不必要なものがあまりにも多く見られます。

(次のエントリーに続く)


※1 どのようなセッションかをムービーで公開している学校もあるので、興味がある方は見てみるといいでしょう。

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2次試験の課題

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ここからは2次試験(面接)対策の話になりますが、まず、その前提をもう1度確認したいと思います。ここで紹介する面接対策は、あくまでターゲットとする言語の能力がある一定以上のレベルに達している人を対象としています。ここで言うレベルとは、通訳案内士試験の1次試験に通った(もしくは通るだけの能力がある)という事ではなく、このブログの最初のエントリーで課した語学力判定テストで合格できるレベルにあるという事です。言い換えますと、たとえ1次試験に通った人でもそのレベルに達していない人には、残念ながらここで紹介する勉強法はあまり役に立たないと思いますので、その旨ご了承いただきたいと思います。

さて、前置きはこのくらいにして、本題に入りましょう。

1次対策(邦文試験)では、過去問を解いて問題の傾向を読んだり自分のレベルを確認したりという事をしてきました。2次対策でも過去問を使いますが、今度はサッと目を通すだけで充分です。本屋で立ち読みしてもいいですし、ハローさんなどのサイトで斜め読みするといいでしょう。それ以上の必要ありません。

過去問を見ていただくとわかると思いますが、設問自体はそれ程難しくはありません。日本人なら普段の生活で見聞きする事を中心に説明や案内を求められるだけです。昨年・一昨年に、実際に面接で出題された問題から具体的に見てみましょう。

・ 大阪から東京まで移動するには、何で行くのが1番いいですか。

・ 日本で1番人気のあるスポーツは何ですか。

この程度の質問は問題ないですよね(もし答えられないようなら、語学がレベルに達していないということですが、大丈夫でしたか)。どのように答えても構いませんが、面接官の方が納得する程度には説明してあげてください。その一方で、次の問題はわからない、という人がいるかもしれません。

・ 酒と焼酎とでは、何が違うのですか。

・ 仏像にはどんな種類があるのですか。

これらの問題に答えられなかったという人には、2パターンあると考えられます。1つは質問の答えを知らなかったという人、もう1つは答えはわかるが英語でどう表現したら良いかわからなかったという人です。但し上の例を取ると、別に比較的難易度の高い表現(例えば 「発酵させる/蒸留する」 「漆喰」 「金銅」 といった言葉)を使わなくても他の表現を使って説明できるので、実際答えられなかったという人のほとんどは、単純に質問の答えを知らなかった人だと思います。※1

実は、2次試験における最大のハードルはここなのです。通訳案内士試験を目指すような人でも、添乗員をしていた事でもない限り、日本の事象を説明しなれている事などないはずです。※2 たとえば、あなたも普段から割り箸を使う事はあっても、割り箸について他の人に説明した事などないでしょう。なので説明を求められると、どう言ったらよいかわからなくなってしまうのです。加えて、説明する事自体に慣れていない人も少なくありません。特に面接ではゆっくり考えをまとめる時間もありませんから、余計パニックになってしまいます。

しかし、こういった課題の克服は比較的容易です。知らない事を説明するには勉強して知識をつければよいだけですし、説明がうまくなりたいのなら、練習して慣れればできるようになります。しかもこれらの練習の多くはターゲットの言語でする必要もありません。※3 そうなると時間もかかりませんから、準備は短時間で済むわけです。事実、私も2次試験の準備は一次試験の合格通知がきてからしかしませんでした。

では、具体的にどうすればよいのか。その話に進む前に、次のエントリーでは、まず一般的に行われている練習方法や対策講座の検証を行います。そのあとで効果的な学習方法について説明していきたいと思います。


※1 とは言っても、全く言語の知識が必要ないというわけではありません。いくつかの表現を知っておくと、説明がグッと楽になる場合があります。例えば、「仲人」 という言葉を英語でする際に、「matchmaker」という言葉を知っていれば、長々として説明を加える必要はないでしょう。しかし、こういったものは自分に必要なものだけを覚えればいいのです。詳しくは別のエントリーで説明します。
※2 ここでいう 「日本の事象」 とは、史実の事だけを指していっているのではありません。むしろ日本人の我々が当たり前として知っている事柄で、普段は説明する事などないものを指しています。
※3 どうしてあまりターゲットの言語で練習する必要がないのか不思議に思われるかもしれませんが、それについては追々説明します。


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